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朝、島の最果てまで|米山教会【五島列島の旅 07】

旅行にいくと、ついつい早起きして予定を詰め込んでしまいます。二泊三日の五島列島の旅、二日目も例によって詰め込んだ!

中通島、2日目の朝。早起きして7時ごろにホテルを出ました。空はまだ薄暗い。

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米山教会

長く細い道をゆく

前日にスーパーで買った朝食用のパンをカバンに詰めて、レンタカーの軽自動車で島の最北端を目指します。ホテルからは1時間ほどの距離。

運転は私。夫婦共に運転が下手ですぐ喧嘩になるんですが、なんとなく、私が運転するほうが丸くおさまることが多い(……のは、たぶん私が口うるさいからかな)。

有川港周辺を離れて北へ進むと、途中からくねくねと曲がる細い道が海沿いをひたすら続き、軽自動車が二台なんとかすれ違える程度。といっても、ほとんど車とすれ違うことはありませんでした。連休だから人がいないのか、そもそも人口が少ないのか、マイナーな道なのか、わからないけれどひたすらに静かです。

途中、車を停めて朝食をとりました。

ゴールデンウィークの朝はまだ寒い。

ホテル近くのコンビニでコーヒーを買おうと思っていたのに買い忘れたことに気づき、テンションが下がる……。この島でコンビニは、一度逃すとなかなか出会えない貴重な存在なのです。

そして、再び車へ乗り込み、黙々とくねくね続く道を走る。助手席の人は音もなく寝ていました。

他の教会とは一味違う、まるで表現主義?

目的地である津和崎港までの道のりには相当数の教会があったけれど(カーナビに地点登録されているので★マークが出る)、時間もないし、朝早いから開いてないだろう……と思ってほぼスルーしてしまいました。中通島にある教会は全部で29。まともに全部まわっていては時間が足りません。

しかし、到着直前にあった米山教会だけは見てみたくて、ほんの少し下車しました。


擁壁の上に、異国感ある白い塊が。


シンプルな形、ぬるっとした稜線に、細長いガラス窓。おでこから伸びる細い十字架がモダンで、とても可愛いバランス。

ドイツのポツダムにある「アインシュタイン塔」を彷彿とさせるなぁと、ふいに思い出しました。

アインシュタイン塔はこんな建物です。


太陽観測所であり、設計はエーリッヒ・メンデルゾーン。ドイツに旅行した時一人でここを見に行ったのだけど、今思うとマイナーな所に行ったな、という感じ。相対性理論を実測検証する為に建設された施設……というのがなかなか胸熱ポイントです。
ドイツと日本の「アインシュタイン塔」|WIRED.jp

朝早いのに開いていました!内部に入ってすぐ後ろを振り向くと、入り口上部にかけられた「最後の晩餐」のレリーフが思いのほか力強い。

内部空間はごくシンプルです。

周囲には何もなく、静か。島の先端は日差しが爽やかで風がよく通ります。開放的な立地も含め、雰囲気がよく、気に入った教会のひとつです。



小さく、ややドライな仕上がりのルルド。周りの松など和風な装飾のミスマッチぶりがまた素敵。中ノ浦教会も松が印象的だったけれど、これが五島のキリシタンのスタイルなのだろうか。

いよいよ、この旅で一番の目的地へ!

米山教会から車で5分もかからず、津和崎港に着いたのは約束の「8時半」。ほぼピッタリでした。

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INFO


カトリック米山教会
長崎県南松浦郡新上五島町津和崎郷589-14
(有川港から車で約50分)
見学時間:9:00〜17:00


※掲載している情報は2018年時点のものです。訪問の際には必ず最新の情報をご確認ください。

【この記事で使用しているカメラ/レンズ/フィルム(左下に透かしのある写真)】
Nikon F3+Nikkor 28mm f/2.8+Fujicolor C200

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